質問メール

 

初めまして 中村 様

今年の春より娘が空手を習い始めました。
まだ小学校低学年女子という事も多少あるかと思いますが、他の子達に比べ
覚えが悪いのか、なかなか上達しない状況です。
思い切って私も入会し、先生から教わった事を再度私が娘に教えている状況です。

先月に初めて、大会にも参加したのですが、親子共に最悪の結果でした。

子供の道場生も40人以上いて、先生も一人一人丁寧には教える事もできそうにありませんので私が早く上達し、娘に教えていきたいのですが、私みたいなど素人が、この上達法を実践して子供に教えられる位まで、上達できるのでしょうか?

こんなぶっしつけなメールで大変申し訳ありませんが、ネットを見ていてふと疑問を抱いたのでご質問させて頂きました。


お手紙を読み思うところを記します。

まず目的が娘に教えることなのか
ご自分が上達することが目的なのかハッキリさせなければなりません。


思い切って私も入会し

察するところその両方なのでしょうが一緒に考えることは出来ません。

一通お手紙を紹介します。


-----------------------ここから
   

   深山さま

   お手紙ありがとうございます
   実践会の中村です。

   子供をもつ親として思うところをお話します




From: 深山
Sent: Wednesday, November 14, 2007 3:14 PM
To: info@21karate.com
Subject: お聞きしたたく、メールしました。

はじめまして、中村さま。

中村さまのホームページを、凄く興味をもって拝見させてもらいました。
三重に在住の深山と申します。

実は、私は、37歳の1児の父親です。
その5歳の娘のことなのですが、

この春から近所の空手道場に通わせだしました。

娘は、周りのお友達と比較してもかなりの怖がりで、おとなしいほうです。
で、喘息もちで、なんとか心身ともに強くなってもらいたいと思い通わせました。

週に2回の1時間の練習。
そして、この夏から1時間の練習後にボーグを付け、
約20分のスパーリングにも残るようになりました。
中身は、幼稚園児のコースですが、周りのお友達たちは、
ほとんどが年少さんのころから通わせているみたいで、
スパーリングでは、全然話になりません。

娘は、ほとんどが殴られ蹴られで、全然、パンチすらも出せていない状態でした。怖い怖いよの連続。

で、実は、恥ずかしい話し、私自身は何の格闘技の経験もなく、
どう指導していいのか全くわからなかったのですが、
とりあえず、娘には、スポーツは何でも声を大きく出してみ!と言いました。
もちろん、声も全然出てなくて、「ヤーッ!」と大きな声をださせることによって、本人に勢いが出て、いいのではと。

   大きな声を出すことはとてもよい事です。
   この指導は的を射ています。


で、そう話しをした次のスパーリングの時には、
幼稚園児のコースの中では、一番声を大きく出してやっていました。

   これはほめてあげてください。
   あなたの指導が的を射たものである、ない、にかかわらず
   あなたの教えを忠実に実行しているのです。

   お子さんは、
   あなたに評価されなければ空手をやる意味さえないのです。


喘息もちで、なんとか心身ともに強くなってもらいたいと思い通わせました。

   これは親の願いであり、愛だとわかりますが、
   子供が空手をやっている理由ではありません。

   そして「大きな声」を出すことは的を射た指導であり
   心身にとても良い効用があることをこのお手紙がすでに証明していますね


とりあえず、どんなにパンチされてもハイキックされても、
大きな声を出して、パンチしてロウキックして耐えています。

でも、もちろん若干なりとも、相手のほうが経験があり、勢いがあり、話しにはならず、昨日のスパーリングでは、娘の「ヤーッ!」の大きな声に泣き声が混じっていました。
が、本人は、以前のように手を出すのをやめることなく、
泣き声混じりの「ヤーッ!」をずっと繰り返し、
明らかに相手に効果のないパンチとロウキックを繰り返していました。

   このあたりは経験値の差ですからしかたないところです。

が、その光景を見ていた先生が、ついに途中で娘をやめさせ、
僕のところに連れてきました。
「凄く頑張っているんやけどな」って言って、でも泣いていることから、
かわいそうに思い、中断させたみたいです。

   このあたりの判断は正しいと思います。
   人は答えを知るために努力するものです
   ですから頑張ったがうまくいかなかったという「答え」を
   出させてはいけないと思うのです。
   今はまだ「好きこそものの上手なれ」ここを目指すべきだと思います


でも、本人はスパーリングは怖いから嫌やと言っているものの、
空手を辞めるとは言っていません。

   あなたの「愛」を失うことを恐れているという側面があることを
   忘れてはいけません。


昨日の帰りに、娘と話しをしていると、
周りの男の子たちから、
「○○ちゃんは、ここで一番弱いなぁ!」と言われたと言って、
本人も「一番弱いから駄目やねん」と言ってしょぼくれていました。

   まずは他人と比べることを止めることからはじめなければなりません
   あなたとあなたの娘の両人の事です。

   自分の成長にフォーカスさせることから始めるべきです。
   出来なかったことが出来るようになる喜びを知る必要があります

   これはたとえ道場で最弱だったとしても出来ることです

   誰かに勝つことと、自己を高めることは別の話です


が、泣きながらでも、怖いといいながらも、
私に言われたとおり、道場で一番大きな声をだして、
どんなにパンチされても、キックされても、手を出す努力はしています。

なので、なんとかしてやりたいと。

しかし、全く空手のことを知らない私にとって、
声を出してとか、相手にパンチされるのが嫌やったら、
先に自分がパンチをしてみ!くらいのアドバイスしかできません。

習わせる最初は、当然、こんなものだと思いますが、
おとなしすぎると言っても、
なんとか、その娘の頑張りを自分の目の前で体感させてやりたいと思い、
ネットでいろいろと検索していました。

なんとかさせてやりたいのですが!

忙しいなか、本当にお手数おかけしますが、
ご意見を頂きたく、メールさせてもらいました。

よろしくお願いいたします。

深山 則之


   お気持ちよくわかりました。


   道場稽古の中ですべきこと
   まずは「大きな声を出すこと」これ第一条件です。
   もっとも重要なことですので忘れずに

   道場稽古の中でやらなければならないことで指導できることは
   今のところこれだけです。


   重要なことは「好きこそものの上手なれ」にたどりつかせることだけです。
   人は好きになったことは頼まれることなく率先してやり始めます
   好きになれば他人よりそれについて考える時間も長くなり、おのずと
   視点が変わってきます。

   同じ道場稽古からより多くを吸収するようになります


   そのためには「お父さんから誉められる」ということは
   エネルギーになります。現在決して欠かしてはいけないエネルギーです。

   そしてもっと大きなエネルギーがあります。

   他人に認めてもらうことです。

   ○○ちゃんすごいね、と友達に言われることもそうですし
   先生にうまくなったな!など声をかけてもらうこともそうです
   ですから昇級審査で帯の色が変わることはとても大切なことです。


   さて、どうすればそのようなことが自然に起こるようになるのか

   まずは「柔軟な体」を手に入れてください。
   技の習得率が格段に早くなります
   したがって「型」なども美しくかっこよくなります。


   忘れないでください

   条件を整えなければ現象(成果)は現れません。

   まずは今すぐ組手で誰かに勝つ(成果)ことを忘れてください。
   そして条件を整えることにフォーカスしてください


   そして、条件とは「好きこそものの上手なれ」の事です

   移り気なのは何も子供に限ったことではありませんが
   少々時間のかかる根気のいる作業であることをキモに命じてくださいね



   道場稽古では「大きな声」を出すこと
   基本技の一発一発に気合を入れることです。

   声を出して気持ちを入れる
   力を出して心を入れる

   心とは心がけるポイントの事です
   先生の話に耳を傾け先生の立ち振る舞いから学ぶ視点を養ってください

   このあたりの話は当然子供にはわからない話です
   お父さんがよくよく咀嚼して時間をかけてください

   焦りは禁物です

   あくまで「好きこそものの上手なれ」です


   そして、
   稽古に望む準備として「柔軟な体」を手に入れることです。

   まずは道場で行っているストレッチなどを家で十分時間をかけて
   やる事です。

   また道場で体の柔軟な人をよく観察する事も忘れずに


   お手紙を読み思うところを記しました
   長いだけで不十分な回答だったかも知れませんが
   何かを判断する材料にでもなればうれしいかぎりです。


   それでは失礼します。


   実践会 中村 誠



---------------------------------------そして


From: 武道実践会 [mailto:info@21karate.com]
Sent: Saturday, November 24, 2007 9:37 PM
To: ' 深山
Subject: RE: お聞きしたたく、メールしました。

深山さま

こんばんは、中村です。

一つだけ気になりメールしました。


焦らず、まずは、
これからは、家で、娘と一緒に、
道場で教えていただいている柔軟を
大きな声をだしながら、続けていきたいとおもいます。

この大きな声を出して柔軟をするというのは良くありません。
一つの形を深呼吸でじっくりと行うことが近道です。

柔軟な体を手に入れることが目的であるなら
決して反動をつけて1・2・3とやってはいけません。効果0です。


さすがに、中村さまが推奨されている、
ホームページでの独自の方法論は、
娘には、それからですかね?

当分必要ありません(^^)


それでは失礼します。



-------------------------------------------ここまで


子供の上達にもっとも必要なのは「好きこそものの上手なれ」の環境です。
娘さんのためにマニュアルは不要です。

次に土橋さま本人にマニュアルがどのように作用するかはわかりません。
わかっていることは
条件どおりの結果が出てくるという事です。

そして初心者よりも数年以上の経験を持つ中級者や指導者のほうが、成果が出たと報告してきます。理由は簡単です。稽古に対するモチベーションの違いそれだけです。
つまり条件どおりの結果というわけです。


思うところを記しました


それでは失礼します

実践会 中村 誠

 

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